キャンピングカーの購入を考えたとき、気になるのは「キャンピングカーの維持費」と「キャンピングカーにかかる費用」。購入価格だけでなく、維持していく上でどれくらいの出費があるのかを知っておくことが重要です。この記事では、実際にかかる維持費の内訳や節約のポイントまで、具体的な数字とともにわかりやすく解説していきます。
キャンピングカーの維持費とは？年間でかかる費用をチェック
キャンピングカーを所有すると、毎年一定の維持費が発生します。車両の種類や使用頻度によって異なりますが、大まかな項目は共通しています。
車検・点検整備費
キャンピングカーは車両重量が重く、大型のベース車両が多いため、車検費用が一般的な乗用車より高めです。2年ごとの車検で約7万円〜15万円が相場。法定点検や消耗品の交換も含めると、年間5万円〜10万円は見ておく必要があります。
自動車税・重量税・自賠責保険
自動車税は排気量に応じて異なり、ハイエースベースで2.7Lなら年間5万円前後。重量税も車両重量によって増減し、2年で2万円〜5万円程度。自賠責保険は年1万5千円前後で、これらを合算すると年間7万円〜10万円となります。
駐車場代
自宅に駐車スペースがあれば不要ですが、都市部では月2万円前後の月極駐車場を借りることになります。年間換算で約24万円。サイズに応じて大型対応のスペースが必要な点も考慮すべきです。
キャンピングカーの初期費用とランニングコストを把握する
維持費だけでなく、購入時にかかる初期費用や、使用するたびに発生するランニングコストも見逃せません。
車両購入費用
キャンピングカーの価格帯は幅広く、バンコンで300万円〜500万円、キャブコンでは500万円〜900万円が目安。中古車であれば200万円台から購入できますが、状態によっては修理費がかかる場合もあります。
任意保険料
任意保険も重要なランニングコストのひとつ。キャンピングカーは構造上事故リスクが高いと見なされることもあり、保険料は年間5万円〜15万円が一般的です。年齢や等級によっても変動があります。
燃料費と高速料金
キャンピングカーは燃費が悪く、ハイエースベースでリッター7〜9km程度。例えば年間5000km走行した場合、軽油で約7万円程度。高速料金は大型車区分となることが多く、長距離の旅になると1回の移動で1万円を超えることも珍しくありません。
キャンピングカーの維持費を節約するためのポイント
維持費が高いと言われるキャンピングカーですが、工夫次第でコストを抑えることも可能です。ポイントを押さえて、無理のない維持を目指しましょう。
自宅駐車スペースを活用
最大の固定費である駐車場代は、自宅にスペースを確保できるかがカギ。庭や空き地を整備して駐車場にすることで、年間20万円以上の節約に直結します。地方在住者ほどこのメリットは大きくなります。
保険の見直しと複数社比較
任意保険は一括見積もりで比較するのが鉄則。特にキャンピングカー対応を明記した保険会社を選ぶことで、補償内容も明確になります。長期契約割引や、他の車とセットで安くなるマルチカー割引なども検討しましょう。
メンテナンスはDIYも視野に
定期点検の一部やオイル交換、室内清掃は自分で行うことで整備費を削減できます。ただし、ブレーキやエンジン関連など安全に直結する箇所はプロに任せることが大切です。
キャンピングカー維持費の具体的なモデルケース
実際に所有している人がどれほどの維持費を支払っているのか、具体的なモデルケースを紹介します。
バンコン（トヨタ・ハイエースベース）の例
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購入価格：450万円
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自動車税：51,000円
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車検・整備：年間約80,000円
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保険料：年間90,000円
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燃料費（年5000km）：約70,000円
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駐車場代（自宅）：0円
年間維持費合計：約29万円
キャブコン（カムロードベース）の例
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購入価格：650万円
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自動車税：66,500円
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車検・整備：年間約100,000円
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保険料：年間120,000円
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燃料費（年7000km）：約110,000円
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駐車場代（外部契約）：240,000円
年間維持費合計：約64万円
キャンピングカーの費用対効果を考える
キャンピングカーは高額な維持費がネックとされがちですが、その価値は「旅の自由度」と「宿泊費の削減」によって大きく変わります。
宿泊費と食費の節約
家族4人で年間10泊の旅行をする場合、宿泊費だけで20万円以上の節約が可能。食事も自炊できるため、外食中心の旅と比べてコストダウンにつながります。
キャンピングカーを活用した副収入
近年では、使用しない期間にキャンピングカーをレンタルするサービスも普及。月数万円の副収入になるケースもあり、維持費の一部をカバーできる現実的な手段です。
実例インタビュー｜キャンピングカーオーナーのリアルな声
キャンピングカーの維持費や使い方は、家族構成やライフスタイルによって大きく異なります。ここでは、家族構成別×使用頻度別に5人のオーナーの声を音声インタビュー風にご紹介します。
【家族構成：夫婦＋子ども2人】／【使用頻度：月1〜2回】
宮崎県在住・40代男性／会社員（ハイエース・バンコン所有）
――キャンピングカー購入のきっかけは？
「子どもが小学生になって、家族旅行の機会をもっと増やしたいと思ったんです。ホテルだと気を使う場面も多いけど、キャンピングカーなら気楽だし、移動がそのまま旅になるのが魅力ですね。」
――維持費はどれくらいかかっていますか？
「うちは自宅の庭に停めているので、駐車場代はゼロ。年間で自動車税、保険、車検など合わせて28万円くらいですね。でも旅行のたびに宿代を考えなくて済むので、実際は節約になってます。」
【家族構成：夫婦2人】／【使用頻度：月2回以上】
神奈川県在住・60代女性／リタイア後（キャブコン所有）
――どんなふうに使われていますか？
「夫と2人で温泉地や道の駅を巡ってます。週末や平日を使って、月に2〜3回は出かけています。ホテルを予約する煩わしさがなく、気に入った場所があればそのまま一泊。気ままな旅ができるのが嬉しいです。」
――都市部での維持費は？
「駐車場代が月2万円でちょっと痛いですが、それも含めて年間で60万円くらい。でも、その分ホテル代や食事代がかからないので、全体的に見ればトントンです。」
【家族構成：単身】／【使用頻度：週1回以上】
北海道在住・30代男性／写真家（軽キャンパー所有）
――どんな場面でキャンピングカーを活用してますか？
「基本は仕事ですね。自然風景の撮影で道内を移動してるので、軽キャンパーが寝床兼オフィスになってます。泊まれる車があるだけで撮影効率がかなり上がりますよ。」
――維持費の感覚はどうですか？
「軽自動車ベースなんで、税金も保険も安いです。年間で10万円強。宿泊費が完全にゼロなので、むしろ経費削減になってます。」
【家族構成：夫婦＋ペット3匹】／【使用頻度：2ヶ月に1回程度】
大阪府在住・50代女性／ペットサロン経営（バンコン・ハイエース所有）
――キャンピングカー導入の理由を教えてください。
「うちは犬が3匹いて、旅行に行くとなるとペットOKの宿を探すのが大変でした。それでキャンピングカーにしたんです。今は気兼ねなく出かけられて、すごく満足しています。」
――費用面はどうお考えですか？
「維持費は年間35万円ほど。駐車場は月1万円のところを借りてますが、それでもホテル代やペット預かり代を考えたら十分お得だと思います。」
【家族構成：単身】／【使用頻度：月3〜4回】
埼玉県在住・20代男性／ITエンジニア（軽バンコン所有）
――キャンピングカーはどう活用していますか？
「平日は在宅勤務、週末はキャンプって生活です。埼玉からなら1時間で秩父や奥多摩まで行けるので、かなり活用してます。Wi-Fiルーターも積んでるので、たまに車内で仕事もしてます。」
――維持費についてどう感じていますか？
「軽ベースで、年間9万円くらいですね。普通の車よりちょっと高いくらいで、これだけの自由が得られるなら安いと思ってます。」
オーナーの声からもわかる通り、キャンピングカーの使い方は家族構成や職業、地域によって実にさまざまです。維持費の額だけでなく、「どう使うか」「どんな体験を得たいか」によって、費用対効果は大きく変わってきます。自分のライフスタイルに合った一台を見つけることが、満足度の高いキャンピングカーライフへの第一歩になります。
キャンピングカーの維持費と費用は？購入前に知っておきたいリアルなコストとは？まとめ
キャンピングカーの維持費や費用は確かに一般の乗用車よりも高額です。しかし、それによって得られる体験や自由は他に代えがたいものがあります。上手にコストを管理すれば、無理なく維持することは十分に可能です。旅好きな人にとって、キャンピングカーは「移動できる別荘」として、費用以上の価値を提供してくれる存在になるはずです。