キャンピングカー 内装

キャンピングカーの内装は、快適な旅の質を大きく左右します。どんなに走行性能が優れていても、内装が貧弱では長旅は辛く感じてしまうものです。

キャンピングカーの内装は、車内での暮らしを支える重要な要素であり、こだわるべきポイントが数多く存在します。

今回は、キャンピングカーの内装に関する基本構造から、自作・リフォームのコツ、最新トレンドまでを詳しく紹介していきます。

キャンピングカー内装の基本構造と特徴

ベース車両ごとの内装設計の違い

キャンピングカーの内装は、ベースとなる車両の種類によって大きく異なります。たとえば、トヨタ・ハイエースや日産・キャラバンなどのバンコンは、限られたスペースを活かしたレイアウトが特徴です。

一方、バスコンやフルコンは大型車両を使っており、居住性の高い内装が可能です。ベッドやキッチン、収納スペースの配置なども、ベース車のサイズによって変化します。

家具・設備の標準仕様とグレードの差

標準仕様のキャンピングカーには、就寝スペース、簡易キッチン、収納棚などの最低限の設備が整っています。しかし、グレードが上がると冷蔵庫、電子レンジ、温水シャワー、トイレなどが搭載され、まさに“動く家”のような内装となります。

高級モデルでは、シートの質感や照明デザインなどにもこだわりが見られ、ホテルのような空間を演出しています。

動線とレイアウトの工夫

限られた空間を最大限に活かすため、キャンピングカーの内装には緻密なレイアウト設計が求められます。ベッドとダイネット(食事スペース)を兼ねる構造や、引き出し式の収納棚、折りたたみテーブルなど、省スペースを意識した工夫が満載です。

移動中でも安全に過ごせるよう、家具の固定方法や角の処理にも注意が払われています。


キャンピングカー内装を自作・リフォームする際のポイント

自作するメリットと注意点

キャンピングカーの内装を自作する最大のメリットは、自由な設計とコスト削減です。自分のライフスタイルに合わせたレイアウトにでき、必要な設備だけを選べます。ただし、断熱・換気・安全性などの基本機能を無視すると、快適性が大きく損なわれる可能性があるため、基礎知識は欠かせません。

内装DIYに必要な道具と素材

DIYで内装を整えるには、インパクトドライバー、のこぎり、電動サンダーなどの工具が必要です。床材はフローリング調のクッションフロアが人気で、軽量で施工しやすいのが特徴です。壁や天井には断熱材を挟み、ベニヤ板や壁紙で仕上げるのが一般的です。シートやカーテンも遮光性・断熱性のあるものを選ぶとより快適になります。

リフォーム時の人気カスタム例

最近人気の内装カスタム例として、L字型のカウンターキッチン、二段ベッドの導入、ソーラーパネルを活用した電源システムの設置などが挙げられます。特に断熱性能の強化は、夏の熱気や冬の寒さを防ぐうえで非常に重要です。また、内装をウッド調や北欧風デザインにリフォームする事例も多く、見た目と機能の両立が評価されています。


最新のキャンピングカー内装トレンド

ミニマルで洗練されたデザイン

現在のキャンピングカー内装トレンドは「ミニマルデザイン」が主流です。不要なものをそぎ落とし、シンプルながら機能性を追求した内装が増えています。白やグレーを基調とした空間は清潔感があり、照明や棚の配置でアクセントを加えるスタイルが人気です。

スマート家電・IoT化の進展

最新モデルでは、キャンピングカー内装にもスマート家電やIoTの導入が進んでいます。タブレット1台で照明、エアコン、冷蔵庫の管理ができるシステムや、遠隔操作によるセキュリティ監視などが採用されています。省エネと快適性の両立を図るため、リチウムバッテリーや高性能インバーターの導入も進んでいます。

スマート設備導入の注意点

近年では、キャンピングカー内装にスマート家電やIoT設備を導入するケースも増加しています。照明や空調の遠隔操作、電力管理システムなどは便利ですが、DIYで後付けするのは難易度が高く、電装トラブルの原因になることもあります。特にハイエースのような電源容量の限られた車両では、プロによる設計と施工が必要です。また、オリジナルの内装を大幅に改造しすぎると、将来的なリセールバリューが下がる可能性もあります。長く使うことを考え、慎重な判断が求められます。

ペットや子どもに配慮した内装設計

近年では、ペット連れやファミリー向けの内装設計も注目されています。床材を滑りにくい素材に変更したり、ペット用のスペースを確保するなど、安全性と使いやすさを重視したレイアウトが増えています。子ども向けには、簡易トイレや防音仕様の就寝スペースなども取り入れられています。

キャンピングカー内装は豪華からシンプルまで自由自在

キャンピングカーの内装は、豪華仕様からシンプルな設計まで選択肢が豊富です。たとえば高級モデルでは、本革シートや木製キャビネット、家庭用エアコンや温水シャワーなどが標準装備され、まるで高級ホテルのような空間が実現されています。一方で、必要最低限の設備に絞ったシンプル内装も人気があります。ミニマルな作りは軽量でメンテナンス性が高く、DIYとの相性も抜群です。無駄を省いた空間設計は、費用を抑えつつ自分らしい内装に仕上げたい人にとって理想的な選択肢となっています。

ハイエース内装にこだわるオーナー実例紹介

ハイエースをベースに、理想のキャンピングカー内装を実現しているオーナーは多く存在します。ここでは、実際の使用者たちが語るこだわりの詰まった内装例を紹介します。DIY派もプロ依頼派も、それぞれのライフスタイルに合った空間を作り上げています。

木の温もりを活かした北欧風インテリア(30代・男性/神奈川県)

「旅先でも落ち着いた空間で過ごしたくて、木材中心の内装にしました。壁や床にはパイン材、天井はホワイトウッドで統一して北欧風に仕上げました。照明はLEDの間接光にして、夜でもほんのりと温かい雰囲気になるのが気に入っています。家具も自作しましたが、DIYは大変だった分、愛着がわきます。」

家族のための“動くリビング”(40代・女性/大阪府)

「うちは子どもが2人いるので、ベッドよりもリビング重視の内装にしました。運転席の後ろにL字型ソファを置いて、日中はみんなでくつろげるようにしています。夜はテーブルを外してマットを敷けば寝られる仕様に。キッチンも小さいですが、電子レンジや炊飯器が使えるように電源を整えました。家にいるときと変わらない安心感があります。」

ミニマル派のソロキャンパー仕様(20代・男性/長野県)

「とにかくシンプルにしたくて、ベッドと収納、それから換気扇だけに絞りました。荷物も最低限で済むので、設計はとにかく『軽さ重視』。断熱だけしっかりしておけば、意外と快適なんですよ。DIYで2週間くらいで仕上げました。ソロキャンプや車中泊にはちょうどいいサイズ感ですし、自分で作った空間に寝転ぶのが最高です。」

どの事例にも共通するのは「ハイエースの自由度の高さ」を活かして、それぞれの目的や価値観に合わせた内装を追求している点です。自分らしい空間作りのヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。


キャンピングカー内装はどお?快適な車中泊を叶えるポイントとは?まとめ

キャンピングカーの内装は、移動中の快適さや、車中泊での生活を豊かにするための鍵を握っています。ベース車両や設備のグレードに応じた設計はもちろん、自作やリフォームによって自分好みの空間を作り出すことも可能です。

最近のトレンドでは、スマート化やミニマルデザイン、ファミリー層への配慮が進んでおり、多様なニーズに対応する内装が求められています。旅のスタイルに合わせて、最適な内装を選び、より快適で思い出に残るキャンピングカーライフを実現しましょう。